【茨城・プラント】保温工事における板金工事について建設業者が解説

保温工事とは

配管の中を通る気体や液体の温度を一定に保つために、保温材を用いて配管を保護する工事です。特に冬場の夜間などは、地域によって氷点下になるところもあり、結露や凍結を防ぐ必要があります。
また、蒸気が流れている配管では火傷防止になるなど大切な役割があるのです。

保温板金工事とは

保温工事をしたあとに劣化などでトラブルや事故を避けるために保温材をカバーする工事のことを保温板金工事といい、ラッキングとも呼ばれています。

保温板金工事のメリット

保温板金工事をすることで太陽や風、雨などから配管の劣化を防ぐことができます。その他にも、熱エネルギーの損失を防ぐことができるため、外気の影響で室内の気温が左右されることが少なくなり、省エネやコスト削減の効果も期待できます。

保温板金工事の流れ

まずは、配管をカバーします。保温材や断熱材を設備の大きさに合わせてノコギリやカッター、ハサミなどを使ってカットし、カットした保温材を大きさに合わせて保温材をテープ、フィルム、防水紙などを使って取り付けます。保温剤の取り付けが終わると、ラッキングカバー(板金）を取り付けて、ラッキングカバーの隙間をコーティング剤で埋め、完成となります。

保温工事は一見簡単なように見えますが、配管を包む保温材の調整が重要となります。また、経年劣化による腐食を防ぐためにも定期的なメンテナンスが必要です。

保温板金工事を施工できる業者とは

保温板金工事に関する資格には厚生労働省が定める国家資格の「熱絶縁施工技能士」がありますが、資格を持っていないと作業できないわけではありません。
ただし、保温工事をする際には「熱絶縁工事業」と言う建設業許可を取る必要があります。これは建設工事を行う際に必須であり、都道府県知事もしくは国土交通省の許可を受けなければなりません。

カラー鋼板

亜鉛メッキ鋼板の表面に塗装をして色調や耐久性、機能性を付加した素材です。カラー鋼板は保温板金工事をはじめ、建物の屋根素材や壁面に最も多く使われています。その他、洗濯機や冷蔵庫などの白物家電、AV機器やクーラーの室外機、ホワイトボードや黒板、パーティションなど、身近な製品でも幅広い用途で使われている素材です。

なお、カラー鋼板は熱を蓄えやすく、錆びやすい特性があるため、遮熱塗料や防錆材を使って定期的にメンテナンスする必要があります。

ステンレス鋼板

ステンレス板の種類は多岐に渡りますが、保温板金工事に使われているステンレス鋼板はSUS304で、オーステナイト系ステンレスの一種になります。鉄やクロム、ネッケルなどのステンレスの原料を鋳型に流し込んで固め、冷間圧延加工で仕上げます。耐食性に優れていて、表面が鏡のように見えるのが特徴です。

ガルバニウム鋼板

金属板はアルミニウムと亜鉛、シリコンでメッキ加工したものです。1972年にアメリカで開発されて以降、屋根材や外壁素材として多く利用されるようになり、現在では日本の建材としてはなくてはならないものになりました。

その理由には、優れた耐久性があり、金属素材でありながら錆びにくく、耐震性が高いなどが挙げられます。
特に、耐熱材一体型のガルバリウム鋼板は耐熱性や遮音性にも効果があり、デザインもスタイリッシュな点が特徴です。そのため、戸建ての外壁や屋根に多くの需要があります。
ただし、ガルバリウム鋼板は専門性が高いため、利用を検討する場合は板金工業者に依頼することをおすすめします。